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・川瀬の香りトップノートは、一言で表せば「冴え冴え」とした印象。キレのあるスッキ

・川瀬の香りトップノートは、一言で表せば「冴え冴え」とした印象。キレのあるスッキリとした清潔感と、緊張感が漂います。

加藤さん曰く「この香りの川瀬は、玉森の原稿もビリビリに破きます」とのこと。くろさわさんは「この香りに惚れるメイコって、すごくセンスがいい」と感心していました。川瀬が帽子をくるくると回すシーンでも、きっとこの香りがしているはず。加藤さんは思わず「この香りがしたら私も嗅ぎます。帽子、私もほしいです!」と、推しへの愛を述べていました。ちなみに加藤さんも毎日使っている、愛用の香りだそうです。

ミドルノートはゼラニウムやラベンダーを用い、渋みや重みのある香りに。川瀬の過去のつらさや苦しみをイメージして作ったそうです。加藤さんが「最高だな!」と感じた、玉森への言葉の節々から見える痛みや愛おしさも表現しています。

くろさわさんは「香りの渋みは川瀬の優しさの部分かな」と、フレグランスの印象を語ります。「川瀬は痛みを知っているキャラクター。トップノートの時点でも、傷つけたくないから近づかないで、という気持ちが伝わってきた」と、香りに内包されたキャラクターの心情をコメントしました。

ラストノートはヘリオトロープの香り。ミドルノートとはガラッと印象が変わり、光が差し込むような、ちょっとした明るさが感じられます。加藤さんは「痛みに満ちた人生に玉森という一筋の光が差し、それが川瀬にとっての救いになっていた」と、制作中に思い起こした光景を解説。終盤にかけて玉森への想いを隠さなくなってくる、川瀬の柔らかな一面も表現していました。

くろさわさんが「川瀬は闇の中にいるからこそ、小さな光に惹かれてしまう」と言うと、加藤さんも同意。さらにくろさわさんは、「フレグランスも、玉森と重ね合わせてもいい香りなのかな」と使い方の幅が広がる提案をしていました。

・玉森の香りトップノートは、風呂上がりの爽やかな石鹸と、古書を思わせる埃の入り交じった香り。フレグランスとしては珍しい方向性だそうです。

「玉森はお風呂好きで入浴シーンも多いので、お風呂上がりの感じを出したかった」と、加藤さんはこだわりを解説。さらに『古書店街の橋姫』の世界観を代表する主人公らしく、古書の埃っぽさをシナモンで追加しています。古書の香りだけにしなかったのは、「暗さだけでなく玉森のポジティブさも出したかったから」という理由もあるそうです。

くろさわさんは「クリエイターといえば風呂キャン、というイメージもあるかもしれませんが、玉森は思考のリセットとしてお風呂に入っている」とコメント。しかし自身は忙しくなるとお風呂の優先度を下げてしまうことを明かすと、会場は温かな笑いに包まれました。

ミドルノートになると、だんだんと甘さと透明感が。玉森が幻想世界に入っていくようなファンタジックな雰囲気や、作中で鍵を握る「時間跳躍」のミステリアスさを表現しています。

ラストノートはムスクやトンカビーンズを使い、柔らかな香りに。「不器用ながらも周りを想う、玉森の優しさを感じてもらいたい」との想いが詰まっています。

加藤さんは「水上やほかの人に対しても、『お前のためじゃない、自分のためなんだって』言っていましたけど、玉森は結局奔走していて」と、物語を振り返ります。「あれは愛だなって思うんです」とつぶやくと、くろさわさんは「愛にまつわる行動は、言葉で説明できないこともある」と返答。客席でもファンのみなさんが大きくうなずきながら耳を傾けていました。

また、玉森のフレグランスは、とくにミドルノートからラストノートにかけてカオルのイメージも込められているのが特徴だそうです。当初はカオルのフレグランス制作も打診した加藤さんでしたが、くろさわさんから「玉森と同じ香りかな」と提案が。その解釈がすばらしすぎて大喜びしたと、当時を振り返りました。

玉森のキャッチコピー「宇宙(そら)に広がる無限の星々を超えて、伸ばされたその手に掬われるためのフレグランス。」も、こだわって制作した加藤さん。「無限の星々」は、玉森がカルスピと宇宙の星を重ね合わせるシーンを想像したそうです。また「掬われる」というワードは絶対に入れようと決めていた様子。作中で「救う」と「掬う」を使い分ける言葉遊びのような表現に魅力を感じ、キャッチコピーにも反映しようと文章を考えていました。

すると「救う」と「掬う」の使い分けについて、くろさわさんから意外な制作秘話が。シナリオを打ち込んでいたとき、「救う」と「掬う」が何度も誤変換されたことがきっかけで、使い分けを思いついたそうです。「誤変換のくり返しが玉森自身と同じだと思い、そのまま採用した」とくろさわさんが述べると、加藤さんは鳥肌を立てて感動していました。

さらに、玉森の趣味である星を数えることについても、くろさわさんからのコメントが。「星を数えていたように、玉森自身も遠くの何かを追い求めるキャラクター。だからその引力で、近くにいる存在たちも引き寄せられたのかな、と。私も何かに挑戦したいときは、玉森の香りで気合いを入れています」と、普段のフレグランスの使い方も紹介しました。キャッチコピーは「眠れぬ夜の底に痛みを隠して」という一文からもわかるように、夜をテーマにして考案したそう。「夜の底の底、昏い闇の中で、玉森くんの存在が救いだった」といった川瀬の内面を表現することに注力していました。

初めて川瀬のフレグランスを嗅いだときも「夜の香り」だと思ったくろさわさん。「夜だけれど、優しさや柔らかさもある。強さと弱さをどちらも感じる複雑な物語だな、と感じました」と、感想を述べました。ちなみにくろさわさん自身は「尖っているように見えて実は繊細」と周囲に思わせたいそうで、「ちょっといいところ」に行くときに川瀬のフレグランスを使っているそうです。